プッシュプル式の塗装ブースの仕組みや、導入事例などをまとめてご紹介しています。
有害物質の発生源を、吹出し口と吸込み口のフードで挟んで設置する換気装置です。吸込むだけの排気の場合、フードに入らずに有害物質が横流れしてしまう可能性があります。プッシュプル型の場合は、補足気流と同じ方向に吹出し口から気流を出します。これによって、有害物質をフード近くまで運んでしっかり有害物質を捕集することができるのです。
プッシュプル型の換気装置は、平均0.3m/s前後のゆるやかな気流で排気をします。そのため発生源から出る有害物質がかき混ぜられる心配がありません。また塗装や溶接作業の仕上がりに影響しにくいので、アーク溶接や手持ちグライダーでの研磨などさまざまシーンで活用されます。
局所排気装置に比べると、設備コストや運転コストがさらに大きいことがデメリットとして挙げられます。しかも設備は大がかりなので、設置できる環境は限られているのが難しいところ。コストを配慮して設置を検討するようにしましょう。
強力吸引車などの大型車両製造用に、大型のプッシュプル式塗装ブース、乾燥設備を導入しています。広い天井フィルターや、気密性の高い電動防炎シャッターが特徴です。
ヘリコプターの整備などを行っている会社に、上下一様流プッシュプル型塗装ブースを導入した事例です。塗装に理想的な、均一でやわらかい風をつくりだす高性能な設備が選択されました。
オーバースペックにならずコストを抑えて塗装ブースを導入できるよう、ラインナップが豊富だったり、オーダーメイド対応をしている塗装ブースメーカーを厳選。その中から、導入後も満足できるよう、各業界・部品別におすすめの塗装ブースメーカーを紹介します。
■選定基準:2024年2月16日にGoogleにて「塗装ブース メーカー」と検索した際に表示される塗装ブースメーカーを22社調査しました。その中でも、塗装ブースの商品の種類を10種類以上揃えるか、あるいはオーダーメイド生産と公式HP記載されていた会社の中で、下記の基準でピックアップしました。
・パーカーエンジニアリング…公式HP上で、塗装ブースを自動車業界に導入した事例の掲載が最も多い。
・ANDEX…公式HP上で、航空機や鉄道の大型塗装ブースを導入した事例の掲載が最も多い。
・吉田工業…公式HP上で、農機具などの小物の塗装ブースを導入した事例の掲載が最も多い。
※2024年2月編集チーム調べ